[能・「谷行」2]

金春(こんぱる)流による「谷行(たにこう)」(あらすじ)母の病を治そうと親孝行の松若という子が、どうしてもと阿闍梨(あじゃり)に同道して山に入るが、途中で病気になります。峰入りの道中の病は仏罰であるとされ、谷へ落とし埋め殺す「谷行」という習わしがあります。先達がかばうが他の行者は習わしどおりにすべしと生き埋めにします。そこへ役行者が現れ、いかに習わしといえども親孝行の子を生き埋めにしてはならぬと、伎楽鬼神(ぎがくぎじん)に命じて、助けだします。
(吉野町)(2004.7.23)