避妊・去勢手術
〜「いのち」を犠牲にしないために〜
医療の進歩や食事の改善などにより、
人間の寿命と同様ペットの寿命も延びています。
大切な家族と過ごせる時間が増えるのは、大変喜ばしいことです。
しかし、その一方ではペットの高齢化に伴い
さまざまなトラブルが現れるようになりました。
中でも老犬・老猫に起こりやすいトラブルのひとつに
生殖器系の病気があります。
子宮蓄膿症・・・・・子宮に膿(うみ)がたまる病気です。
生殖器の全摘出手術を行い、その後は抗生剤の治療が必要です。
前立腺肥大症・・・精巣から分泌される男性ホルモンの影響で
前立腺が大きくなる病気です。
排便・排尿障害をおこす可能性があります。
生殖器系の癌・・・癌の進行度により、治療が変わります。
手術・抗癌剤治療・放射線治療・薬物療法などが必要です。
どれも治療が遅れれば、「いのち」を落とす恐ろしい病気です。
そのため繁殖目的のないワンちゃん・ネコちゃんには
避妊・去勢の手術をすすめています。
元気なうちに生殖器を取り除くことで、
これらの病気に罹患することを未然に防ぐというわけです。
「健康な体に手術をするのはかわいそう」とか
「自然なままがいい」と思われる方もいるかもしれません。
確かに、自然の流れに反するというデメリットはあります。
しかし、それ以上に、病気の予防・望まない妊娠をしない(させない)
さらには発情によるストレスがなくなるなど
ワンちゃん・ネコちゃんにとってもメリットは大きいのです。
ちなみに海外の動物虐待防止協会は
ペットに「避妊・去勢手術をすること」を提唱しています。
動物福祉においても、避妊・去勢手術をすることは
とても理想的な飼い方であると認められているのです。
避妊・去勢手術の目的とは・・・・
今後、望まれずに産まれてくるであったろう
ワンちゃん・ネコちゃんの「いのち」を犠牲にしないことであり、
さらにあなたの大切なパートナーの病気をあらかじめ予防して、
その「いのち」を守るということなのです。
「いのち」を犠牲にしないために・・・・・・
避妊・去勢手術は必要であると考えます。
2007/11.16