● 今も名残有る計量単位
【提供:Kumi さん/文責:hahaha】

バキュームカーのタンク容量
度量衡の1石ってご存知ですよね。
1釈、1合、1升、1斗、1石。(10で繰り上がり) 容積の単位ですね。1升=1.8L
バキュームカーのタンクの容量は、 この単位を今でも使ってるそうです。 10石、20石、30石って。 つまり 1800L 3600L 5400Lって事です。
やはり肥タゴの時代の習慣なんでしょうね。 天秤棒で1斗樽かついで… って時代の。
● 汲み取り便槽の仕組みについて
【提供:Waku さん/文責:hahaha】

汲取便所の概念
日本の法律に適する、汲取便所には2種類の便所がある。
1)単に屎尿を溜めておき、汲取る便槽を持つ便所。
2)改良便槽を持った便所。

法律上では・・
現在は改良便槽を持った「厚生省式多槽(改良)便所」が主で、改良便槽で法規に適するのは「厚生省式多槽便所」だけである。(建築基準法施行令第31条と33条)
よって、分離式改良便槽は法律上、認知されないと言うことになる。
改良便槽とは
貯溜槽と汲取槽を組み合わせた構造でかつ貯溜槽は2槽以上区分し、100日以上貯留できなければならない。

汲取便所のながれ
大正便所昭和便所」があります。 これらは、肥を汲み目的とされ、清潔面に置いて問題がありましたが、長期間貯留することにより、病原菌等、死滅することが判明し これを応用した、「厚生省式多槽便所」が出来た。
● バキュームカーについて
【提供:Kumi さん/文責:hahaha】

仕組みについて
バキュームカーは、タンクの内を減圧し真空状態にすることにより、タンクから伸ばされたホースが吸い込みを始め 汲み取りをすることが出来る。

装備面について
バキュームカーは、特殊車輌であるので、いろんな装置が備え付けられている。 とは言うものの、よく見かける車輌であるので大体の検討は付くでしょう。
【真空装置】
仕組みでも述べましたが、タンク内を真空にする装置である。
【脱臭装置】
汲み取られた屎尿の臭気を、この装置で排出する。
【タンク点検窓】
タンク上部に付けられた透明窓で、文字通りタンク内を点検出来る。
【タンクFUELゲージ】
タンク内に溜まった屎尿の量を確認できる。
【ホース】
吸入ホースと、排出ホースがある。
【ホースリール】
吸入ホースを収納する。(タンク上部にある丸い物)
【掻出し棒】
汲み取り時にホース内に異物が詰まった時に、棒で掻き出す。

補足
ホースは、単体(数m)の物を継ぎ足して長いホースになっている。 ホース内で詰まりが起これば、継ぎ目を外して詰まっている箇所を探す。
車輌自体は、耐用年数が非常に短い。理由は、屎尿による腐食によるものである。
● 汲み取り料金について
【某市町村の明細を基に記述】
*これは一例であり、各市町村に規定がありこの限りではありません。


屎尿処理の申し込み
処理を希望する場合は、市町村役場に申し込む。また住所変更なども同様に 届け出をする。

水洗に変更した場合
水洗トイレに改良し、処理が不要になった場合も市町村役場へ同様に届け出をする。

手数料
一般家庭では、1人1月/○○円と決められている。
ただし、大家族で月に数回汲み取りの必要が生じる場合は、別段の金額を徴収する。
会社などでは、人数で割り当てることが難しいので、定量制で徴収する。定量とは ○○リットル/○○円と算出する。
*家庭での人数割り当ては、住民基本台帳に記載されている人数のこと。

問い合わせ
手数料の不明点や、汲み取りに関しては、問い合わせをすることが出来る。

● 汲み取り便所の清掃、殺虫
【提供:Waku さん/文責:hahaha】
*専門的な清掃方法と薬品が用いられています。使用上の取り扱いなどはには注意下さい。


清掃方法
非水洗便所の清掃はほとんど薬品を用います。(普通に清掃はしますが) 消臭・殺虫を目的に乳剤を便槽に散布します。 この乳剤は消石灰やフェノール・クレゾールが主で、独特のにおいがします。 ただ、プラスチック便槽にはこの薬品は使用できません。 公衆便所のような便槽は特殊便槽を用います。 便槽はセメントで固めた便槽もあります。

殺虫
便所には殺虫プレートが吊るす場合があります。 DDVP(ジメチル 2,2-ジクロルビニルホスフェイト=ジクロルボス)がしみこんであるプレートを天井 に吊るします。揮発性の高い殺虫剤です。(一般用にアース製薬から「バポナ」が販 売されています。)

● 寄生虫感染
【提供:奈良人 さん/文責:hahaha】
汲み取り式を肥料にしていると、寄生虫感染するのではないでしょうか?
人糞を肥料とした、野菜育成の場合、感染する可能性はあります。 人糞の発酵方法を誤ると、寄生虫卵が死滅せずに、感染してしまう様です。 水洗化で、汲み取りが少なくなり、寄生虫と縁がない現代人には、厄介な 問題かもしれません。

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