玄奘三蔵[げんじょうさんぞう](600または602〜664)は、『西遊記』で有名な中国唐時代の歴史上の僧侶です。
17年間にわたりインドでの勉学を終え、帰国後は持ち帰られた経典の翻訳に専念、その数1335巻に及びます。
玄奘三蔵の最も究めたかった事は、「瑜伽唯識[ゆがゆいしき]」の教えでした。その教えの流れを継承している宗派が法相宗[ほっそうしゅう]です。
現在、薬師寺と興福寺が法相宗の大本山で、玄奘三蔵は法相宗の始祖に当たります
撮影 2008.02.10
薬師寺
玄奘三蔵院伽藍 
玄奘三蔵院伽藍は、薬師寺も玄奘三蔵と深いご縁のある事から、遺徳を顕彰するため全日本仏教会より昭和56年(1981)にご分骨を拝受し、平成3年(1991)に建立しました。
平成12年(2000)12月31日に平山郁夫画伯が入魂された、玄奘三蔵求法の旅をたどる「大唐西域壁画」は、玄奘塔北側にある大唐西域壁画殿にお祀りしています。
玄奘三蔵院伽藍の門
地 蔵 院
本坊寺事務所(お写経道場)
高田好胤和上像(お写経道場に安置されています)
高田好胤(たかだ こういん 1924年(大正13年)3月30日−1998年(平成10年)6月22日)は法相宗の僧侶で薬師寺127代管主。
法相宗管長。金堂、西塔など薬師寺の伽藍を復興し名物管長と呼ばれた。
1949年薬師寺副住職に就任すると、修学旅行の生徒達への法話に力を入れた。そのユーモアたっぷりで分かりやすい法話は人気を呼んだ。高田の法話を聞いた生徒は500万人にものぼるといわれています。
壁面に掲げられている額の「空」には、「かたよらない こころ・こだわらない こころ・とらわれない こころ・ひろく ひろく もっとひろく  これが般若経 空のこころなり」(好胤)と書かれています。
。 師寺の伽藍を復興し名物管長と呼ばれた。
慈 恩 院
玄奘三蔵院礼門全景
                           玄奘三蔵院礼門                     撮影 2007.10.28.
                       玄 奘 塔                           撮影 2007.10.28.
玄奘三蔵院伽藍中央の玄奘塔は、法相宗の始祖・玄奘三蔵のご頂骨を真身舎利として奉安し、須弥壇(しゅみだん)には玄奘三蔵訳経像が祀られています。                           
                         大唐西域壁画殿                            撮影 2007.10.28.
大唐西域壁画殿は、平山郁夫画伯が30年の歳月をかけ完成された玄奘三蔵求法(ぐほう)の精神を描いた壁画を絵身舎利(えしんしゃり)としてお祀りされています。(一般公開は春季・秋季にされています)
経    殿                         撮影 2007.10.28.
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