水路石垣
通路から続く小規模な平坦地で、礎石建物跡の一部の他、南端に上段部への上り口、東端に水路がある。
水路は谷の中央部を流れ、この平坦地の東で「く」の字に折れる形のものである。両岸の石垣は各部分で石の積み方に違いがある。
上段部への上り口から東へ延びる水路南岸の本格的な石垣は、後に城郭石垣の代名詞となる「穴太(あのう)積み」の初期の形を示している。尚、発掘調査では上下に重なる時期の異なる水路が発見され、上層石垣には火災の跡がある。下層の水路は保護のため埋め戻し、各石垣にの上半分は水路中に転落していた石などで積み直したものである。