洲本市の三熊山の山上と、その山麓に築かれた平山城。
１５２６年(大永６)ごろ水軍の安宅氏(あたぎ)により築かれたのが始まりという。
その後、三好長慶(ながよし)の弟、安宅冬康(ふゆやす)が入り、冬康は水軍の将として活躍した。
安宅氏滅亡後、仙石秀久についで、同じく豊臣秀吉麾下(きか)の脇坂安治が、１５８５年(天正１３)から２４年間在城して、大規模な改修工事をおこなったが、脇坂氏の転封(てんぽう)後程なく廃城となった。
１６１６年(元和１)大阪夏の陣の功により、淡路が阿波の蜂須賀至鎮(よししげ)に与えられ、城代に主席家老の稲田氏が任じられた。
１６３１年(寛永８)に、三熊山の麓に居館(御殿。下の城)を新築し、城下町の整備が行われた。
城館は明治に破却されたが、現在も山上には戦国から江戸初期までに築かれた石垣などか残り、国史跡となっている。