虎御前山城をゆく

虎御前山城(とらごぜんやまじょう)は小谷山の目前南側にある。標高229mの虎御前山に築かれた山城である。
1572年(元亀3)、信長小谷城攻撃前線基地として築城した。信長の一代記「信長公記」(しんちょうこうき)に、「巧みに仕上げられた砦の結構なことは、これまで見聞した多くの砦に見られないもので、皆目をみはった」とあり、堅固に築かれた要塞の様子がうかがえる。
しかし、小谷城にいた朝倉方の兵が忍びこんで放火、建物は焼失してしまった。のち信長は横山城までの押さえとして、虎御前山南尾根の八相山(はっそうざん)と、宮部に砦を築き、小谷山側に高さ3mの塀を5kmにわたって造り、小谷城攻めに備えたという。全山に信長や家臣の陣地跡が残る。
虎御前山遠景

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