北の丸堀
山城の生命は堀と土塁にあるといわれている。堀の深さが深く、幅が広いほど曲輪に造られる土塁が高く堅固なものとなる。
北の丸を囲むこの堀は豪快である。400年の歳月は堀底を2m以上埋めているので、築城時は現況より更に要害を誇っていたに違いない。
城の内部に敵が進攻することを防ぐため、この外堀は山中城全域を囲むように掘られ、水のない空堀となつている。
石垣を用いるようになると、堀の両岸はより急峻になるが、石を用いずこれだけの急な堀を構築した技術は見事である。