皇居外苑は昭和24年4月に旧皇室苑地の一部が国民の公園として解放されたものです。この公園は、皇居前広場を中心とした皇居外苑地区、皇居の北側に位地する北の丸地区及び12の濠によって皇居を取り巻いている皇居外周地区に大別され、総面積115ヘクタールあり、このうち、濠の水面部は合わせて37ヘクタールに及び東京ドーム約32個分の広さになります。
皇居外苑地区は、クロマツの点在する大芝生と江戸城のたたずまいを残す濠、城門など歴史的建造物とが調和し、わが国を代表するシンボル的な公園として親しまれています。
大広場 に点在するクロマツは約2、000本あり、皇居内の深い森と対照的に開放的でしかも荘厳な雰囲気を保持し、皇居外苑を代表する美しい風景となっています。江戸城築城前、この一帯は入江となっていて丘陵部にはクロマツが自生していました。皇居前の広場に植栽され始めたのは明治21年で、その後、昭和14年〜18年にかけて実施され、「皇紀2600(昭和15年)記念宮城外苑整備事業」により、現在のような姿になりました。
外苑広場から正門石橋」を眺める
楠正成銅像
皇居正門を正面に見据えるところにあり、楠正成が1333年6月、隠岐の島から還幸途次の後醍醐帝を兵庫の道筋でお出迎えした折の勇姿を象ったものです。住友家が明治23年に東京美術学校(現・東京芸大)に製作を依頼し、同鉱山の銅を用いて高村光雲・山田鬼斎・岡崎雪聲等により、10年をついやして完成しました。 
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皇居外苑
 撮影  2010.03.05