津山城を行く
 撮影  2011.11.14
備中櫓
2002年1月16日に起工式を行って以来、足かけ4年かけて復元を行っていた津山城の備中櫓が2005年3月18日に完成し、3月20日より一般に公開されました。国の補助も得て、約8億円かけて復元された備中櫓はとてもすばらしいものです。 
 備中櫓は天守跡の南東、本丸南面に突出した石垣上に立地する2階建ての櫓です 高さ約13メートル、幅約24メートル、奥行き約8メートルで、延べ面積は約288平方メートルです。60を数える津山城の櫓の中でも最大級の規模を誇り、その立地などから考えて、天守に次いで重要な櫓であり、象徴性の高い建物であるといえます。
 津山城は美作国にありながら、備中櫓とは不思議な命名です。
 この「備中櫓」という名称ですが、森藩時代の基本的な史料である『森家先代実録』によると「備中矢倉 池田備中守長幸入来之節出来」とあります。櫓の名称は、この「池田備中守長幸」に起因するといわれています
 
 
 備中櫓は、木造一部2階建てで屋根は本瓦葺きの入母屋造り、外壁は軒廻りも含めて白漆喰塗りです。
通常、櫓の内部は板敷きあるいは土間ですが、この備中櫓の内部は全室畳敷きという特徴を持っています。
 
 1階には「クゞリ」を備え付けた本格的な「御茶席」や、「御床」「違棚」を備える「御座之間」が存在し、2階には「御上段」を設けるなど格式の高い空間になっています。
 御茶席七畳 
 
  御座間之九畳
 
 
 
 
 狭間
 
  厠
 
 
御段上の間
 
 縦格子の欄間
 
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