本郷の瀧桜「又兵衛桜」
(ほんごうのたきさくら「またべえさくら」)
撮影 2007.04.05
本郷地区の宇道辺寺にある薬師寺の境内に、大阪冬の陣、大阪夏の陣で活躍した豪傑、後藤又兵衛の墓がある。
周囲に玉垣がめぐらされ、石碑には「法泉院量嶽安壽居士」と彫られている。
1615年(元和元年)5月8日、大阪夏の陣で豊臣方は敗退したが、又兵衛は再挙兵の希望を捨て難く、城中より逃げ落ちた。
紀州を廻って知人を頼り大和宇陀の当地へ来て、本郷の鉱泉で傷を癒し、豊臣家の再興をまったが、世は徳川の天下となったので、又兵衛は僧になり『後藤』の姓を一時「水貝」と改めて生活をしていたと伝えられている。
当地には、後藤の姓を名乗る家が数件あり、この又兵衛ゆかりの枝垂れ桜が残っている場所も、後藤家の屋敷跡である。
また、本郷鉱泉を利用した又兵衛ゆかりの湯として、近くに県立老人休養ホーム椿寿荘宇陀寮の本郷温泉がある。
「又兵衛桜」は一説には樹齢300年ともいわれ、幹周約3m、高さ約13mの見事な桜で、シーズンには各地からの見物客で賑わう。