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水口は都から伊勢へ通じる交通の要所にあり、中世後期にはすでに町並みが形成されていたが、1585年（天正13）には羽柴秀吉の命により「水口岡山城」が築かれ、その城下町として発展をしていた。
関ヶ原の合戦後、この地を直轄地とした徳川家康は、水口を東海道の宿駅に指定した。そして家康はしばしばこの地を通行し、宿内の大徳寺などに宿泊をしていた。
1634年（寛永11）三代将軍家光は上洛に先立ち、道中となる水口に専用の宿館を築かせた。これが水口城である。
作業奉行には建築や造園、茶道などで知られる小堀遠江守政一（遠州）があたった。
城は堀と石垣をめぐらせた本丸と北側の二の丸からなり、本丸内部には御殿が建てられました。その建造物構成は京都二条城に共通し、数奇を凝らしたものと言われている。

家光上洛後はしばらく幕府の管理する番城となりましたが、１６８２年(天和２)に石見国(現島根県)から加藤明友が入封し水口藩が成立、水口城はその居城となり明治維新に至りました。
　本丸内の御殿は正徳年間に撤去され、本丸を取り囲む矢倉や塀、門や石垣の大半も明治維新の後に公売に付されたが、本丸敷地のみ保存され、１９７２年(昭和４７)に滋賀県のと史跡に指定された。
１９９１年(平成３)に出丸の部分に「矢倉」が復元され、「水口城資料館」として設置された。