大野寺の桜
(おおのじ)
撮影 2007.04.05
大野寺は寺伝よると、681年(白鳳9年)に役行者が開き、824年(天長元年)空海が室生寺を再興する時、この地を西の大門と定め一宇を建て、弥勒菩薩を安置、「慈尊院弥勒寺」と称したと伝える。
  鎌倉初期の1207年(承元元年)奈良興福寺の雅緑僧正の発願で、後鳥羽上皇に奏上し、上皇の勅願により、宇陀川の対岸の 屹立する弥勒磨崖仏の造顕がなされた。1209年(承元3年)後鳥羽上皇が行幸、願文を石像体内に納め、石仏開眼法要が営まれている。この時の随行は 公卿、殿上人、女房たち60余人であったと記録に残る。
なお、大野寺は奈良県を代表する桜の名所の1つでもあり、境内に見事なしだれ桜が咲く。このシーズンには訪れる人も多く、境内は人で溢れる。
大野寺正門
山門を入ったところにある小糸しだれ桜。
連翹(れんぎょう)
雪柳
木蓮の蕾
木瓜(ぼけ)
磨崖仏(国史跡)
大野寺の対岸(彼岸)にある磨崖仏(国史跡)は高さ100尺(約33m)の弥勒巌に、45.5尺(13.8m)の弥勒仏の立像 を線刻した日本最大の磨崖仏である。