真言宗室生寺派の末寺で、室生寺の南門と云われる摩尼山「仏隆寺」は、850年(嘉祥3年)空海の高弟・堅恵(けんね)が、県興継を壇主として創建したお寺です。
それ以前に室生寺の基礎を築いた興福寺別当修円が住んでおり、天然記念物モチヅキ桜が植わっている所から197の石段を登った境内の上に昭和に改築した本堂が建ち、本尊は十一面観音像、他に不動明王像、堅恵像、弘法大師像や、更に空海が唐から持ち帰った茶臼などの重宝が沢山残されています。
また、本堂の後方には修円の墓と伝える鎌倉時代の元徳2年(1330年)の銘が有る十三重石塔が相輪を落として建っています。
大和茶の発祥地でもあり、空海が帰朝の際にその種子をもたらし、堅恵が寺内で栽培したものが全国へ普及したとされ、茶臼も残っている。