さて、以後の本ページは、シーズン終了を踏まえてDIPSFIPの記録について記述が必要と思われる点があった場合に、随時更新していくスペースとする。
したがって「R02 日本のDIPS更新史」と「R02a リリーフ投手のDIPS」については今後訂正等のない限り更新しないので了解されたい。
2010年のシーズンが終了したが、今年は大きな記録が生まれた。ダルビッシュ有が2001年野口茂樹の日本記録を更新する2.046をマークしたことである。
9年ぶりの日本記録更新でもあり、また1958年稲尾和久のパリーグ記録も52年ぶりに更新されることとなる。
ダルビッシュは開幕から5試合連続2ケタ奪三振、その後31.2イニング連続無失点と好投を続け、6月から7月にかけて5連勝を記録。8月は失点が多く負けも込んだが、その中でも27イニング連続無四死球を続けていた。9月に入ると再び39.2イニング連続無失点をマークした。
その結果、ダルビッシュは投球回数202、被本塁打5、与四球47(故意四球なし)、与死球6、奪三振222でDIPSFIPは2.046。2.100を切る前人未到の記録とした。
年 | 記 | 選 | 投 | 与 | 故 | 与 | 被 | 奪 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
手 | 球 | 四 | 意 | 死 | 本 | 三 | ||
度 | 録 | 名 | 回 | 球 | 四 | 球 | 塁 | 振 |
2010 | 2.046 | ダルビッシュ 有 | 202.0 | 47 | 0 | 7 | 5 | 222 |
さて、ダルビッシュの記録を大きな記録と呼ぶならば、もう一つ、こちらはとてつもない記録とでも呼ぶべき記録が生まれた。記録の主は、ファルケンボーグである。
それまで藤川球児が4年連続で続けていた両リーグ合わせての最優秀DIPSFIPの座を2009年に奪ったファルケンボーグだったが、その時は1.552という数字であった。
今年は前年より投球回数が10.1増えたにもかかわらず、被本塁打・与四球・与死球すべて1つずつ減らした上に、奪三振は62から83と21個も上積みした。そしてはじき出されたDIPSFIPは、驚くなかれ0.830という値である。
リリーフ投手の記録は一定の対象基準があるわけではなく、更新という言葉は使えないところであるが、それまでの好記録である豊田清の1.201などを上回るその度合い、初の0点台の記録として1.000を上回るその度合い、いずれを見ても弩級と言うべきものである。
さらに今回、基準を投球回数10以上に広げて再調査したところ、DIPSFIPが1.000を切る選手は唯一1999年のシュールストロムがいただけで、それも投球回数16.0でDIPSFIPは0.870とファルケンボーグより劣っていた。まさにとてつもない記録と表現するほかない。
年 | 記 | 選 | 投 | 与 | 故 | 与 | 被 | 奪 |
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手 | 球 | 四 | 意 | 死 | 本 | 三 | ||
度 | 録 | 名 | 回 | 球 | 四 | 球 | 塁 | 振 |
2010 | 0.830 | ファルケンボーグ | 62.0 | 8 | 0 | 0 | 0 | 83 |