近撮_2010.10
このページには最近作を月ごとに撮影順に区分なしで掲示し、
掲載後に順次、「風景」「行事・祭」「花ごよみ」「桜」「鹿」などに区分して掲示します。
(取り急ぎにつき、ラージサイズにならないもの、コメントの無いものもありますが順次追加します)
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宮入り_戸立祭

弁才天、南、的場、萱野の四大字のだんじりが伊勢音頭を唄いながら巡行します。宵宮の櫛玉比女命神社への宮入りは豪壮で、早打ちの太鼓と鉦の音とともに一気に拝殿に突っ込みます。名前の由来は村のみんなが戸を立てて(閉めて)祭りに参加したことによるとのことですが諸説あり定かではないようです。


[宮入り_戸立祭]
拝殿に向かって突き進み、石段にコマが当たって止まります。雨の日。
(2010.10.31)(広陵町)



[お祓い_戸立祭]
引き手はそのまま拝殿に駆け込み重なり合って巫女さんのお祓いを受けます。
(2010.10.31)(広陵町)


[伊勢音頭_戸立祭]
宵宮から本宮、だんじりを曳いている間も待っている間も、拝殿に突っ込んだ後も伊勢音頭。唄いっぱなし状態。最近は女性も入り華やか。
(2010.10.31)(広陵町)


[若衆_戸立祭]
翌日の本宮も終わり、だんじりは各大字へ引き上げます。最後のひと仕事。若衆たちにもそんな表情が見えるようです。
(2010.11.1)(広陵町)

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御回在_下永

大阪平野の融通念仏宗の大念仏寺から「十一尊天徳如来掛図」がご出向、大和の国御回在が行われます。毎年9月初旬にご出向、12月の中旬にご帰光の約100日間。いわば特別ご出張檀家廻りのようなもの。檀家さんからは「如来さん」とも呼ばれています。


[御回在1_下永]
村役さん達が鉦を叩き檀家廻りの先導、掛図を入れた箱、僧が続きます。一日30〜100軒回られるので先導のお布施を集める担当や若手の僧が手分けして手早く回って行かれます。カーン、カーンと鉦の音が聞こえてくると、「如来さん来はったで〜」と玄関を開けお迎えになります。
(2010.10.26)(川西町)


[御回在1_下永]
廻向にはお布施寄進や家柄などにより、特一、ご一統、名代、僧中などと区分されています。多くは立廻向で掛図を箱に入れた状態で祈祷されますが、一統がかり(ご一統)の檀家では十一尊天徳如来掛図を掛け回在の一行(紫衣の唱導師、黄衣の目大、黒衣の僧中の6人)が揃って廻向されます。
(2010.10.26)(川西町)


[御回在1_下永]
「十一尊天徳如来掛図」に念仏唱和されたあと、「お頂戴」が行われます。背中に漆塗りの軸箱をのせて念仏唱和され如来さんのご加護を授かります。
(2010.10.26)(川西町)

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秋祭り_都祁水分神社

稲刈りを終えた田んぼの中の道を、行列が行く。触れ太鼓を先頭に、大御幣、赤い直垂(ひたたれ)を着た担ぎ手が運ぶ御神輿が進む。色とりどりの幡が揺れ、騎馬や武者、頭人児(とうにんご)、各大字の名を書いた幡などの行列が続く。都祁水分神社の秋季祭礼は旧都祁村、旧山添村、旧室生村から26大字が参加する大規模な祭礼。春日若宮おん祭にならったとも言われ、かっては田楽や流鏑馬、能や狂言も行われていた。室町時代に始まったと考えられている。(あかい奈良2010秋号より抜粋)


[秋祭り1_都祁水分神社]
(2010.10.26)(奈良市都祁)


[秋祭り2_都祁水分神社]
(2010.10.26)(奈良市都祁)


[秋祭り3_都祁水分神社]
前日に都祁山口神社まで御神輿に乗った神様が遷幸されるのは一説には女神に会いに行かれると伝わっています。翌26日に迎えに来た氏子達の賑やかな行列とともに還幸され都祁水分神社で祭礼が行われます。還幸された御神輿は御神酒のしこたま入った担ぎ手によって境内を暴れるように練りまわります。
(2010.10.26)(奈良市都祁)

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秋祭り_糸井神社

糸井神社は結崎宮とも呼ばれ春日大社傘下の由緒ある古社。結崎五垣内(中村、市場、辻、井戸、出屋敷)五組の当家はそれぞれ春日大明神、事代主命、大国主命、住吉大神、稲荷大明神の五分霊を祭りの前二週間お仮屋に祀った後、稲霊「みきにない(柳、神酒、稲束、カマス)」と御幣を持って、神社へお渡りが行われ、奉弊神事が行なわれます。宵宮、本宮ともお渡り・神事が行なわれますが御幣と神酒の色が異なります。


[お渡り_糸井神社]
五組の当家から神社への本宮(昼)のお渡り。ミキニナイ、御幣、白丁着衣の当家、紺色の素襖(すおう)着衣の供(昨年の当家)、家族親戚一統が「トオー、トオー、ワーイ」と唱和しながら村中を神社へ進みます。
(2010.10.24)(川西町)


[奉幣神事_糸井神社]
一番当家から順に、拝殿前に額ずき御幣を振り、受けた神官が拝殿で奉幣神事を行われます。神官が奉幣している間に次の当家が奉幣されますので、同時に大きな二つの御幣が振られることになります。
(2010.10.23)(川西町)



[献饌_糸井神社]
献饌は頭屋と供だけで宵宮の夜中に行われます。一番当家の神饌12杯を五社に供えられ祝詞、撤饌、次に二番当家〜五番当家と続きます。夜中に献饌行事だけが行われるのは珍しいと思います。そもそもこの祭りが当家行事であることからでしょうか。
(2010.10.23)(川西町)



[ソネッタン_糸井神社]
糸井神社の秋祭りではソネッタンと呼ばれる代々継がれている巫女系譜の巫女が祈祷されます。やや呪術的な唱えや舞が特徴。
(2010.10.24)(川西町)

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みくまり祭_宇太水分神社

上芳野に位置する惣社水分神社の女神様が夫君である宇太水分神社の男神様に年一度だけお会いになるため、6キロの道のりを時代行列や花笠を従えて御神輿にて渡御されるというロマンチックなお祭りです。


[太鼓台巡行_菟田野]
6地区の太鼓台が菟田野の古い街道筋を水分神社まで練り進みます。この佐倉地区は山間で、もっとも遠く7kmぐらいありますので、早朝に出発します。最近は女性も担いでいます。太鼓台は1トンもあるそうで、40〜50人の担ぎ手で何度も休憩を入れながら進みます。
(2010.10.17)(宇陀市)


[神輿著御(ちゃくぎょ)_宇太水分神社]
芳野水分神社(惣社)の女神様を乗せた神輿がお供を従え、時代行列で5キロ程の街道を下ってきます。男神の待つ宇太水分神社に到着されると著御(ちゃくぎょ)の儀が行われます。神輿を奉安し、前日までにそれぞれ例祭を行った各地区の郷社28社の御幣を本殿に奉じ各地区の氏神さまがお集まりになったことを表します。その後、宇太水分の宮司が本殿に、惣社の宮司が神輿に向かって、それぞれ同時に祝詞を奏上するというきわめて珍しい神事が行われます。
(2010.10.17)(宇陀市)


[練り合わせ_宇太水分神社]
神事が終わると、6台の太鼓台が「ヨーイトサノセー」や「チョーサヤチョーサ」の掛け声で神社の境内で豪壮に練り合わせが行われます。
(2010.10.17)(宇陀市)


[村へ帰る太鼓台_芳野]
惣社水分神社のある芳野地区の太鼓台は帰りも担いで帰ります。(最近は帰りは車で曳いて帰るところが多くなっています。)重たい太鼓台を何度も休憩を入れながら、夕闇迫る中を進んでいきます。村に着いた頃はもう真っ暗になっていました。
(2010.10.17)(宇陀市)

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火祭り_往馬大社

往馬(いこま)大社の秋祭りで一般に火祭りと呼ばれています。高座の神前から火をいただき一気に境内から外まで走り抜けます。10秒の祭りと言われるほどにあっという間の神事です。もちろん古式に則った神事も多彩に行われますが、ほとんどが競争で成り立っており、昔から勝負祭りとか喧嘩祭りとも呼ばれてきたようです。


[火取り_往馬大社]
高座の奥に控える「火出し」がオガラで作られた大きな松明に火を付け、「ヨシカ、ヨシカ、ヨシカ」のかけ声で南北の「火取り」に同時に渡し、受け取った火取りは脇(介添役)とともに、境内を一気に走り抜けていきます。(2010.10.10)(生駒市)


[宵宮松明_往馬大社]
宵宮には祓戸社で「火出し」から火を戴き、境内の宵宮大松明に点火します。
(2010.10.9)(生駒市)


[奉幣神事_往馬大社]
(2010.10.10)(生駒市)


[禊_往馬大社]
神事の無事と身を清めるために祭りの準備期間中には毎日、神官や世話役が厳粛に禊ぎをされますが、宵宮には各地区からの若い所役たちが「ワッショイワッショイ」のかけ声で禊ぎ場まで行進し、いっせいに飛び込み水のかけ合いのような騒ぎになります。禊ぎというより景気づけのような感じでした。
(2010.10.9)(生駒市)

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蜂起の儀_光明皇后御遠忌

10月15日から東大寺にて、聖武天皇の后、光明皇后1250年御遠忌が行われています。大仏殿には五色の幕などで荘厳され、観想窓が開かれ遠忌法要が営まれます。それに先立ち、無事執り行われるのを祈り、僧侶たちによる「蜂起の儀」が行われました。


[蜂起の儀1_東大寺]
8人の僧が僧兵のいでたちで、松明を持つ童子を従え大湯屋から出立して東大寺山内を巡拝されます。
(2010.10.14)(奈良市)


[蜂起の儀2_東大寺]
(20010.10.14)(奈良市)

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題目立_八柱神社

題目立(だいもくたて)は、上深川の八柱神社で、かぞえ17歳の若者を中心に演じられる神事芸能で大人の仲間入りする儀式でもあります。竹垣で囲った小さな舞台で、烏帽子に直垂姿の若者が順にせりふを独特の節回しでろうろうと謡いついでいきます。演目は三つ伝わっていますが、今年は平清盛にまつわる「厳島」でした。動きが少なくほとんど舞台の回りに立ったままで、最後の場面だけが舞台の中央で演じられます。
国の重要無形民俗文化財。昨年ユネスコ無形文化遺産に選ばれました。


[フショ舞_題目立]
最後に演じられるフショ舞。片手に扇を持ち、もう一方の手を腰にあてがい舞台板を激しく踏み鳴らしながら演者全員が唄う「ヨロコビうた」に合わせながら舞います。
(2010.10.12)(奈良市都祁)


[ミチビキ_題目立]
登場の時と退場の時には、導きの長老を先頭にミチビキ唄をうたいながら境内の舞い所と元薬寺を往き来されます。これは退場の場面。
(2010.10.12)(奈良市都祁)

2009年の題目立

[長刀の授与_題目立]
清盛に長刀を授ける弁才天。
(2009.10.12)(奈良市都祁)

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秋祭り_室生龍穴神社

室生龍穴神社の秋祭りではまず室生寺の中にある天神社へお渡りがあり、天神社の前で獅子神楽があり、頭屋儀式もされます。その後龍穴神社へお渡りが行われます。神式の行事が寺の中をお渡りするのも神仏混淆の名残りなのでしょう。お渡りが寺中を行くために、僧侶の許可、立ち会いを頼む儀式も仰々しく行われます。


[スコ_お渡り_室生龍穴神社]
スコ(須供)という餅や里芋、柿、栗などを挿した御供がお渡りにお供します。
(2010.10.11)(宇陀市室生区)


[獅子神楽_室生龍穴神社]
神事の後、獅子神楽が奉納されます。
(2010.10.11)(宇陀市室生区)

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秋祭り_小泉神社



[ウーワッハハイ_お渡り1_小泉神社]
頭屋宅から長老を先頭に小泉神社までお渡りが行われます。長老が発する「ウーワッハハイ」に合わせて連唱しながらのお渡り。「ウーワッハハイ」は「産土神を拝せよ」の意ではないかと神主さんはおっしゃいます。(2010.10.10)(大和郡山市)


[ウーワッハハイ_お渡り2_小泉神社]
神社へ着くと境内を2〜3周を「ウーワッハハイ」を連唱しながら回られます。
(2010.10.10)(大和郡山市)


[太鼓台宮入り_小泉神社]
本町、西方、市場、北野地区から威勢良く「ワッソーレ」のかけ声で蒲団太鼓も宮入りします。
(2010.10.10)(大和郡山市)

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川合のヒキアイモチ

川合、水泥(みどろ)、奉膳(ぶぜん)上、下の4大字からススキ提灯を掲げ伊勢音頭を唄いながら神社に参集、奉納されます。神事の後に御供の「コグツ」と呼ばれる餅を詰め込んだ藁で編んだものを階段下の境内に転がり下ろし、子供達がそれを引きずり回す行事が行われます。


[ヒキアイモチ_川合八幡神社]
昔はその「コグツ」を引っ張り合い中の餅を取り合ったそうですが、今では危険を避けみんなで引っ張る行事になっています。
(2010.10.10)(御所市)


[神事相撲_川合八幡神社]
神事相撲で実際には勝負はされません。ハッキョイノコッタの軍配で両力士は神殿に向かって両手を上げて「ワーイ」と声を上げます。
(2010.10.10)(御所市)

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秋祭り_下永八幡神社

下永八幡神社の宮座五人衆により執り行われる神事。七垣内の大当屋、小当屋、当人児がお渡りされます。神饌は当屋さんが用意され、その数は28種、139膳と大変多い。控室から境内、拝殿を抜け神殿、末社へと長い列でリレーされていきます。


[五人衆お祓い_下永八幡神社]
(2010.10.2)(川西町)


[頭屋奉幣神事_下永八幡神社]
七垣内の大当屋、小当屋、当人児が順次当屋奉幣神事の後拝殿に上がられます。当人児の持つ「ミキニナイ」は境内の灯籠に掛けられます。ミキニナイは葉付きの柳の小枝に根洗いの稲と御神酒入りの竹筒が吊られたもの。
(2010.10.2)(川西町)


[御湯立て_下永八幡神社]
(2010.10.2)(川西町)


[神饌_下永八幡神社]
(2010.10.2)(川西町)

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秋祭り_生駒山口神社

生駒山口神社の祭礼では、櫟原集落の6つの垣内を5つに分け年交代でその年の当屋さんのお宅に御旅所(お仮屋)が設えられ、宵宮の5日前に神社からお渡りが行わます。男神と女神のお渡りがありますが、男神は昼間に、女神は夜中にお渡りがあります。女神のお渡りは何人も(村人も)見てはならないことになっており(もちろん撮影禁止)村中の街頭も黒布で覆われ、真っ暗な中で静かに行われます。(昨年度に県の無形民俗文化材に指定されました)


[お渡り1_生駒山口神社]
昼のお渡り。御幣をつけた榊に神を遷し、当屋と敬用人が烏帽子、狩衣姿で提灯持ちら数人を従えて神社から当屋宅のお仮屋までお渡りされます。夜のお渡りは当屋と敬用人の二人だけで、頭屋は稲を抜き取ったまま束にして逆さに帽子状にしたものを被られるのだそうです。
(2010.10.4)(平群町)


[お渡り2_生駒山口神社]
お仮屋はオハキツキといわれる特徴的な作りで、8本の新芽の出る広葉樹の若木を逆円錐状に立て、ぐるりを竹で編み上げ杉の葉を刺し込み仕上げるというなかなかに手の込んだものです。榊をオハキツキのてっぺんの竹筒に差し込み宵宮の還行までお祀りされます。
(2010.10.4)(平群町)


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