近撮_2011.6
このページには最近作を月ごとに撮影順に区分なしで掲示し、
掲載後に順次、「風景」「行事・祭」「花ごよみ」「桜」「鹿」などに区分して掲示します。
(取り急ぎにつき、ラージサイズにならないもの、コメントの無いものもありますが順次追加します)
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夏越の祓え_大神神社

夏越の祓えは古くから各地で行われてきた神事ですが、奈良の神社の多くで今も行われています。半年の罪、穢れを払い、これからの健康と豊作を祈るもの。お祓いの後、神職を先頭に「水無月の夏越しの祓えする人は千歳ちとせの命延ぶというなり」という古歌を唱えながら茅で作った輪、茅の輪を「8の字」に三回くぐり身を祓います。


[形代_夏越の祓え_大神神社]

(2011.6.30)(桜井市)


[茅の輪くぐり_夏越の祓え_大神神社]

(2011.6.30)(桜井市)

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薬師寺東塔大修理法要_薬師寺


[散華_東塔大修理法要_薬師寺]

薬師寺の東塔は奈良時代の創建で築1280年。裳階(もこし)のついた三重の塔、その壮麗、美しさから東洋美術史家のフェノロサが「凍れる音楽」と評したと言う。しかし心柱に亀裂が入ったり、屋根の軒が重みから下がってきたりしていることからこの度約110年ぶりの大修理が行われます。山田管主らによる読経の後塔を覆うように散華がが行われました。市川團十郎さんによる三番叟の奉納がありました。完工予定は平成18年、しばらくの見納めです。
(2011.6.26)(奈良市)

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三枝祭_率川神社

「三枝祭」は、「ゆりまつり」とも呼ばれ、大宝元年(701)制定の『大宝令』には、既に国家のお祭りとして定められ、大神神社で行われる鎮花祭(はなしずめのまつり)と共に疫病を鎮めることを祈る由緒あるお祭りです。
ご祭神である「媛たたら五十鈴姫命(ひめたたらいすずひめのみこと)」は百合の花が美しく咲き誇る、三輪山の麓の狭井川(さいがわ)のほとりに、お住まいになっておられました。この縁故により後世、姫神様にお喜びいただくため、酒樽に「笹百合の花」を飾り、お祭りが行われるようになったと伝えています。
笹百合は古名を「佐韋(さい)」といい、このお祭りの名前も三枝(さいくさ)の花(笹百合の花)をもっておまつりしたことによります。三枝祭は平安時代には宮中から使いが幣物(へいもつ)を供え、神馬を献上するなど非常に重んぜられましたが、いつの間にか中絶していました。この祭典が明治14年に再興され現在に至っています。
(大神神社のホームページより引用)


[うま酒みわの舞_三枝祭_率川神社]

巫女4人が「三枝のささゆり」を手に、神楽「うま酒みわの舞」を優雅に舞います。
(2011.6.17)(奈良市)


[神饌_三枝祭_率川神社]

黒酒(くろき)(濁酒)・白酒(しろき)(清酒)の二種類のお酒を周囲を淡い桃色の笹百合の花で飾られた節(そん)(脚つきの曲桶)・缶(ほとぎ)(台付きの壺)と呼ばれる酒樽に入れて、神饌とともに優雅な雅楽の音にあわせ神前にお供えされます。
(2011.6.17)(奈良市)


[神饌_三枝祭_率川神社]

宵宮にも神饌とともに百合の献花が行われます。
(2011.6.16)(奈良市)


[御棚神饌_三枝祭_率川神社]

このお祭りの特色である神饌は古式による特殊神饌で熟饌と呼ばれる調理された神饌。
(2011.6.17)(奈良市)


[御神酒_三枝祭_率川神社]

祭典の後、一般参拝者にも神饌の御神酒を直会(なおらい)として振る舞われます。
(2011.6.16)(奈良市)

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野神祭

野神祭は奈良県に多く伝わっており、現在も35箇所ぐらいで行われています。その多くは5月5日(または旧暦の5/5)前後に行われています。その形式は地域により様々ですが、神社あるいは村外れに野神を祀り、その大方は榎木などの神木の下に野神塚が作られています。子供が主役(子孫繁栄、元服の意味か)、藁で作った蛇(雨乞いの意味か)、農具ミニチュアの奉納(豊作祈願の意味か?)、牛馬の絵馬(牛馬耕の名残りか?)など複雑に混じり合っています。
中南和地域では蛇を担いだり子供が暴れたりと比較的賑やかなのも特徴的。
奈良北部(奈良市)では比較的シンプルで大人(農民)だけで行われ、牛に関する祭が多いようです。野神塚は市内の住宅地の中にあり(昔はこのあたりは田園地帯だった)、今では農家もほとんどなくなってますが旧農家の方により守られています。

蛇巻き_鍵


[蛇綱巡行_蛇巻き_鍵]

豊饒祈願と共に男子の成人を祝う節句行事(旧暦5月5日の行事)。藁で作った蛇形の綱の大きな頭を17才の男子が担ぎ、他の少年達が後ろの胴、尻尾を引っ張って互いに引き合いながら村中を練り歩きます。(これは17才の者が少年の仲間から離脱する儀礼と言われています)巡行の後、榎の木に頭を下にして蛇体を上へと巻きつけることから、鍵の蛇巻きは降り龍とんも言われています。すぐ隣の今里の蛇巻きと共に、大和の野神行事として無形文化財に指定されています。
(2011.6.5)(田原本町)

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蛇巻き_今里


[_蛇巻き_今里]

麦藁の蛇を子供達が担ぎ村の各家を「オメデトウサン」と云いながら玄関の中まで入っていきます。道中で時々尻尾を持った人が走り出し、担ぎ手の子供達や見物人を巻き込んだりします。蛇巻きと言われる所以でしょうか。
(2011.6.5)(田原本町)


[_蛇巻き_今里]

蛇が出来上がると、拝殿で「頭持ち」と呼ばれる17才の子らの大人入りの宴が行われます。蛇に酒を飲ませたあと、神饌の藁の先に括られた「味噌煮のわかめ」が参拝者らに振る舞われます。
(2011.6.5)(田原本町)


[八大龍王の塚_蛇巻き_今里]

村の全戸を回ったあと、神社の大きな榎木の神木に蛇を巻き付けます。木の下の小さな祠(八大龍王の塚)に絵馬や農具の模造などを奉納し、その前で子供達を中心に直会(なおらい)が行われます。
(2011.6.5)(田原本町)

(2009年の蛇巻き)

[蛇巻き_今里]
麦藁の蛇を子供達が担ぎ村の各家を「オメデトウサン」と云いながら玄関の中まで入っていきます。(2009.6.7)(田原本町)


[直会_蛇巻き_今里]
村の全戸を回ったあと、神社の大きな榎木の神木に蛇を巻き付けます。木の下の小さな祠に絵馬などを奉納し、その前で子供達を中心に直会(なおらい)が行われます。
(2009.6.7)(田原本町)

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キョウ_下永

大和川水系に位置する川西町の東城と西城で行われる野神行事(ここではキョウと呼ばれている)。大和の野神祭の多くは、子供が中心になり麦藁や稲藁で作った蛇を野神塚まで運び、ヨノミ(榎木)などの神木に巻いたり、供えたりします。下永の蛇はジャジャウマと呼ばれ、西城(ニシンジョ)では竹に麦藁、稲藁で作った蛇を巻き付け野神塚まで巡行、東城(ヒガシンジョ)では八幡神社から野神塚までジャジャヤウマ屋形(中に蛇が入っている)や神饌、コモグサ、模型農具などを持って巡行を行います。


[キョウ_野神塚_下永西城]

西城の蛇は長い竹に藁を巻き付けたものでジャジャウマと言われ、目玉は皿の裏側に黒く塗られたもの使われます。15才の少年が担ぎ村中を巡行して村外れの野神塚へ。棒状の蛇で東城の屋形の蛇に対し、雄を表しているとか。今では子供も少なくなり年齢に関係なく参加しています。
(2011.6.5)(川西町)


[キョウ_お渡り_下永東城]

(2011.6.5)(川西町)


[キョウ_下永東城]

(2011.6.5)(川西町)

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山の神_高原、木津川

山の神は山村で暮らす民が山の守護神として祀られるているもので、全国的に祀られているようです。一般的に山の神は女性神であり醜女であると伝わっている。自分より醜いものを喜ぶとか、祭には女性の参加は許されないとかの慣わしもあります。神饌も魚を好む様であるが、オコゼなどの醜い形のものが供えられることもよく見られます。山仕事の道具のミニチュアやホウデン(男根を模したもの)が供えられることも多いようです。大和では1月7日と6月7日に祀られることが多く、この日は山仕事をしてはいけない慣わしもあります。
(山の神については祀られる形態や謂われ、慣わしにも種々あり学説も多くあるようで一概に説明しにくいものです。)


[山の神_木津川]

(2011.6.7)(東吉野村)


[山の神_高原]

高原の山の神の祠には大山祗神(おおやまづみのかみ)の御札が祀られています。大山祗神のおおもとは愛媛県の大三島に祀られており、そこから御札をいただいて祀られています。この神様は男神ですので、山の神は必ずしも女の神だとは云えないのかもしれません。神饌は塩、米、お酒の定番の他に山海の幸を上げられますが、生魚がお好きなようで、ここでは生の塩サバが供えられています。
(2011.6.7)(川上村)


[御供撒き_山の神_高原 ]

お詣りのあとは村人の交流の場となり、焚き火を囲んでお酒を飲んだりしての談笑の場となります。最後に御供撒きがあり賑わいます。昔は祠のある境内が村人であふれるぐらいだったそうですが、今では村上げてこの程度。女性も最近は参加されています。でないと人手が足りないし、維持していけない事情があるようです。
(2011.6.7)(川上村)

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子鹿_鹿苑

鹿は5月下旬から7月まで出産期を迎え、奈良公園でも毎日数頭が生まれています。奈良公園の鹿にも分布があるようで、若草山などにいる鹿は林の中で産んだりするようですが、大方は鹿苑の中で産みます。この期間毎日時間を限って角切り場に出して見せていただけます。


[子鹿1_鹿苑]

(2011.6.2)(奈良市)


[子鹿2_鹿苑]

(2011.6.2)(奈良市)


[樹の造形_鹿苑]

鹿苑の前の樹を見ると、なんとこれは鹿さんの顔そっくりの樹の造形を見つけました。普段この手の写真はあまり撮らないのですが、目がなんともつぶらな感じで思わずワンショット。
(2007.6.2)(奈良市)

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