近撮_2012.8
このページには最近作を月ごとに撮影順に区分なしで掲示し、
掲載後に順次、「風景」「行事・祭」「花ごよみ」「桜」「鹿」などに区分して掲示します。
(取り急ぎにつき、ラージサイズにならないもの、コメントの無いものもありますが順次追加します)
HOMEへ

==================================================================================================



==================================================================================================

風の祈祷

稲の成熟する頃の二百十日(今年は8/31)あたりに大風が吹かないようにと大和の各地で風の祈祷が行われます。その内容も地域により様々で興味深いものがあります。

====================================================


[一万度ワーイ_切幡]

境内に一対の榊の枝葉を立て供え、その周りを一年当番の宮守さんの合図で、全員が両手で万歳をし、「一万度ワーイ」と復唱してぐるぐる回るちょっと変わった不思議な祈祷。村人にもその謂われは定かでないようです。
(2012.8.18)(山添村)


====================================================


[風祈祷_上深川]

秋祭りの題目立で有名な都祁上深川の八柱神社。村人たちが昼過ぎに三々五々境内に集まってくる。来た順にそれぞれが神社で参拝し、その後境内に用意した箱から細い竹札を三十三本手にもって歩き出す。境内には竹が二本立てられている。ここをお百度参りのようにぐるぐると左回りに回っていく。一周して箱の前までくると竹札一本を箱に収め戻す。手にもった竹が全てなくなると三十三べん回ったことになる。全員が集まり回り終えたところで全員でもう一周し、神社に向かって拝礼して終わる。
(2012.8.18)(奈良市)


====================================================


[風祈祷1_長谷]

田原の長谷の風の祈祷。御幣をつけた竹笹を各家から一本ずつ持ち寄り、神事の後、境内を三周回られます。
(2012.8.26)(奈良市)



[風祈祷2_長谷]

そのあと、本殿前に上がり本殿を三周回られます。はじめは静かに回っておられますが、最後の方では笹を激しく振り合います。この所作は風を起こし災いを避ける、とのことですが、風の被害がないのを願う風祈祷とはどういうことになるのかおもしろいものです。適当な良い風は吹け、豪風は吹かないでくれ、ということでしょうか。
(2012.8.26)(奈良市)


====================================================


[風祈祷_瀧倉]

桜井市の山深い頂部に鎮座する瀧倉神社、ここでは宮座組織による種々の行事が行われています。風祈祷は神事の後の直会が終わった頃から本殿前に設えた灯明を立てる板にローソクを立て点火されます。千灯明とも言われその数も数百本になります。点ける尻から風で消され、又点火するの繰り返しが続きます。昔は盆踊りも賑やかに行われていたそうです。
(2012.8.26)(桜井市)


====================================================


[風祈祷_修理枝]

桜井市の山間部に位置する修理枝(しゅりえだ)集落の八王子神社に日暮れごろ村人が集まり拝殿前の狛犬の間に渡した灯明を立てる板にローソクを立て火を灯されます。昔は灯明皿だったとのこと。灯明の数は12本、閏年は13本だそうですが、この年は、おまけじゃとか言いながら15本灯されていました。拝殿で神事をされている間、若手の氏子が風で火が消えないように守をされます。
(2008.8.24)(桜井市)


====================================================


[踊り念仏_木津川]

村の高台にある薬師堂で、僧侶の読経に会わせ村人達が般若心経を何度も繰り返し唱えます。その後、直会が賑やかに行われます。酔いもまわり佳境に入った頃から薬師堂の中央に大太鼓を据え、真っ赤な木魚と鉦を手にした二人がご婦人方を中心に全員で抑揚をつけて唱える「な〜あんぶつ な〜あんぶ〜つ」にあわせ陽気に踊ります。
お盆の行事と風の祈祷が合わさった行事として伝わっている。
(2012.8.18)(東吉野村)


===================================================================================================

ホーランヤ火祭り_東坊城

東坊城町の八幡神社、春日神社を中心に毎年8月15日に行われる盛大な火祭で、町内の6つの小字から大小それぞれの松明に火をつけ、持ち寄って行われます。松明の大きなものは長さ4m・直径2m・重さ500kgもある巨大なものです。この行事は、1年を2期に分けて考えていた古い時代に、正月の左義長(さぎちょう)火祭と対称とされる後半期初頭の火祭で、生活安泰のために災厄を祓う行事でありました。それが盆行事と結びついて、盆の火祭となり、他地方の盆の柱松明と同じ性格をもったものです。 (橿原市のHPより転載)
(県の無形民俗文化材)
ほぼ毎年アップしておりますので、過年度の分もご参照ください。


[ホーランヤ火祭り1_東坊城]

(2012.8.15)(橿原市)



[ホーランヤ火祭り2_東坊城]

(2012.8.15)(橿原市)


===================================================================================================

法悦祭(チャンゴカゴ)_高原

川上村の高原(たかはら)に伝わる法悦祭。夜になると薬師堂で天井から吊るされた大太鼓を「ホーエッサイ」のかけ声にあわせ、回り打ち。それに合わせて鉦も打ち鳴らされ、耳をつんざくばかりの大音響は村々に響き渡ります。政争に敗れた惟喬(これたか)親王を慰めたのが起源とされ、「ちゃんごかご」(鎮護加護が語源ではないかと言われています)と呼ばれています。現在はお盆の行事にもなっており、天井には大きな切子燈籠が掛けられています。


[法悦祭_高原]

お盆の15日が本番の法悦祭、14日は馴らしのような行事。本番では参加できない子供たちも真似ていました。15日の本番では大人男子による豪壮な回り打ちや太鼓台の振り回しなども行われます。2008年のをご参照ください。
(2012.8.14)(川上村)


===================================================================================================

墓会式_八ヶ郷

川西の八ヶ郷の盆供養ではお墓に灯火が供えられます。それぞれの墓地に108本のローソクを灯しご家族の皆さんがお参りされ、その間を僧たちが般若心経を唱えながら回られます。広大な墓地いっぱいが火の海の様になります。夜店も出て賑やか。


[墓会式1_八ヶ郷]

(2012.8.11)(川西町)



[墓会式2_八ヶ郷]

(2012.8.11)(川西町)




[墓会式3_八ヶ郷]

(2012.8.11)(川西町)


===========================================================================================================================

HOMEへ