近撮_2013.6
このページには最近作を月ごとに撮影順に区分なしで掲示し、
掲載後に順次、「風景」「行事・祭」「花ごよみ」「桜」「鹿」などに区分して掲示します。
(取り急ぎにつき、ラージサイズにならないもの、コメントの無いものもありますが順次追加します)
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夏越の祓_村屋神社

夏越の祓えは古くから各地で行われてきた神事ですが、奈良の神社の多くで今も行われています。半年の罪、穢れを払い、これからの健康と豊作を祈るもの。多くの神社ではお祓いの後、神職を先頭に「水無月の夏越しの祓えする人は千歳の命延ぶというなり」という古歌を唱えながら茅で作った輪、茅の輪を「8の字」に三回くぐり身を祓います。
村屋神社でははじめに茅の輪をくぐって結界に入り、神事、お祓いをされます。



[夏越の祓1_村屋神社]
村屋神社の夏越の祓では茅の輪をくぐって結界に入り、神事、お祓いをされ、そのあと子供たちによって、近くの川にその茅の輪を流されます。
(2013.6.25)(田原本町)



[夏越の祓2_村屋神社]

茅の輪と茅、ひとかた、神饌もいっしょに流されます。
(2013.6.25)(田原本町)


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御田植祭_大神神社

三輪山を源流とする清らかな水が流れる大美和の杜でのお田植え祭。注連縄が張られた「神饌田」で田長の打つ太鼓の合図にあわせ、早乙女、田作男らによる田植えが古式ゆかしく行われます。育ったお米は「抜穂祭」で刈り取られ、神社の一年の祭典で神様に御供えされます。



[御田植祭1_大神神社]
(2013.6.25)(桜井市)


[御田植祭2_大神神社]

(2013.6.25)(桜井市)



[御田植祭3_大神神社]

(2013.6.25)(桜井市)



[御田植祭4_大神神社]

(2013.6.25)(桜井市)


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鷽替え神事_菅原天満宮

菅原道真公が太宰府へ下向の翌年延喜2年(西暦902年)正月7日御自ら悪魔祓いの神事をされた時、無数の蜂が出て参拝の人々を刺し悩ましました。その時、鷽鳥が飛来して蜂を食いつくし、人々の危難を救ったのは、官公のご仁徳の賜として、鷽(嘘)が真(まこと)に成ると信じ、以後1千1百年の長きに渡り続いて来ております。(奈良市観光協会Hpより引用) この神事は鷽のお守りを参拝者が買い求め、それを「かえましょ」「かえましょ」と云いながら交換しあいます。鷽(ウソ)が嘘(うそ)に通じるので厄災、凶事を吉とするように祈る神事。



[鷽替え神事1_菅原天満宮]
境内の誰かまわずに「かえましょ。かえましょ」と替えっこしていきます。鷽の一刀彫りが入っているのですが見えずで残念ですね。
(2013.6.25)(奈良市)



[鷽替え神事2_菅原天満宮

菅原天満宮には牛の像も多く奉献されています。その前でもお守りの交換が行われていました。
(2013.6.25)(奈良市)


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青葉祭_大安寺

弘法大師の降誕祭で、ゆかりの寺院で行われているようです。高野山は法要に加え町上げてのイベントとしても行われ、パレードなどで賑わうそうです。
大安寺ではお詣りの方25人ぐらいと僧侶5人が法要に次いで全員で大師和讃を詠われる中、大師の稚児像に甘茶をかけての法要が営まれました。



[青葉祭法要_大安寺]
(2013.6.15)(奈良市)


[甘茶_大安寺]
お釈迦様以外にも甘茶?と思ったのですが、説教によりますと、歴史上多くの偉い僧侶がおいでですが、弘法大師は別格で人間が仏様になられたことから、仏様と同様のお祀りをされるとのこと。
(2013.6.15)(奈良市)


[稚児大師像_大安寺]

人間国宝鹿児島寿蔵氏作の稚児大師像が奉納されており、祭壇に祭られていました。
(2013.6.15)(奈良市)


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菖蒲祭_漢国神社

旧暦の5月5日は端午の節句ですが、菖蒲の節句とも云われています。昔より神社だけでなく、一般家庭でも菖蒲やヨモギを軒に飾ったり、お風呂に菖蒲を浮かべたりされていました。病気や邪気を払い無病息災を祈るもの。漢国神社の菖蒲祭では玉串奉納に代え、菖蒲を奉納されます。菖蒲の他に「ブト」という特殊神饌(揚げ餅のようなお菓子)、「よもぎ餅」も奉納されます。華道家元により神前で菖蒲が生けられ献華が行われます。



[菖蒲の玉串_漢国神社]
(2013.6.5)(奈良市)


[神饌1_漢国神社]
クロモジの木組みに御神酒を入れた壺を納めた蹲(そん)と呼ばれる神饌。この日は菖蒲の束を四隅に飾り供えられます。
(2013.6.5)(奈良市)


[神饌2_漢国神社]

唐菓子で、上用粉(うるち米粉)で作られ胡麻油で揚げられるドーナツのような神饌。その形も「ブト」「マガリ」「カイナワ」「ムギカタ」「ムギナワ」「フタツバイシ」「ミツバイシ」などの基本形があるとのこと。総称して「ブト」と呼ばれていることが多い。五穀豊穣、子孫繁栄を願い、男、女、結び、も意味しているのではないかと思えます。春日大社では祭事の度に供えられているそうです。
(2013.6.5)(奈良市)


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田の虫送り

田の虫送りは五穀豊穰、悪虫退散、更には悪病よけの祈願としての行事で、夏至の頃にかっては全国の農村地方で盛んに行われていたもので大和では今もいくつかの集落で行われています。今では農薬が使われることもあり実際には虫を追う効果はないと思われますが、伝統行事ととして、むしろお祭りとして行われいるようです。


田の虫送りについては過年度分にも多くアップしておりますので、合わせてご覧いただければ幸いです。

虫送り_下山田


[虫送り1_下山田]
虫供養祈祷札を先頭に太鼓、松明と続きます。
(2013.6.16)(天理市)


[虫送り2_下山田]
(2013.6.16)(天理市)


[虫送り3_下山田]
村はずれの終着地で、虫供養祈祷の札を立て松明をまとめて燃やされます。
(2013.6.16)(天理市)

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野神祭

野神祭は奈良県に多く伝わっており、現在も35箇所ぐらいで行われています。その多くは5月5日(または旧暦の5/5)前後に行われています。その形式は地域により様々ですが、神社あるいは村外れに野神を祀り、その大方は榎などの神木の下に野神塚が作られています。子供が主役(子孫繁栄、元服の意味か)、藁で作った蛇(雨乞いの意味か)、農具ミニチュアの奉納(豊作祈願の意味か)、牛馬の絵馬(牛馬耕の名残りか)など複雑に混じり合っています。
中南和地域では蛇を担いだり子供が暴れたりと比較的賑やかなのも特徴的。


野神祭については過年度分にも多くアップしておりますので、合わせてご覧いただければ幸いです。

キョウ_下永西城


[キョウ1_下永西城]
大和川水系に位置する川西町の東城と西城で行われる野神行事(ここではキョウと呼ばれている)。
西城の蛇は長い竹に藁を巻き付けたものでジャジャウマと言われ、目玉は皿の裏側に黒く塗られたもの使われます。15才の少年が担ぎ(最近は子供も少なく大人が加勢)村中を巡行して村外れの野神塚へ。棒状の蛇で東城の屋形の蛇に対し、雄を表しているそうです。
(2013.6.2)(川西町)


[キョウ2_下永西城]
野神塚で神事が執り行われます。
(2013.6.2)(川西町)


[キョウ3_下永西城]
よのみ(榎)に立てかけられた蛇は朽ちるまで慈雨、五穀豊穣、子孫繁栄を見守っている。
(2013.6.2)(川西町)

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キョウ_下永東城



[キョウ1_下永東城]
東城(ヒガシンジョ)では八幡神社から野神塚までジャジャヤウマ屋形(中に蛇が入っている)や神饌、コモグサ、模型農具などを持って巡行を行います。西城の蛇は雄で東城の方は雌と言われ、雌らしくセンダンの枝で隠された中に納められています。
(2013.6.2)(川西町)


[キョウ2_下永東城]
野神塚に昨年のジャジャウマが朽ちていて屋形の中の様子がわかります。蛇の目玉に子供の名前が書いてありました。西城の蛇と作りは同じようですがどぐろを巻かせてあったのでしょうか。
(2013.6.2)(川西町)


[キョウ3_下永東城]
野神塚での神事の後、菰と農具のミニチュアが配られます。以前はコモは投げて取り合い、ミニチュアは田んぼに投げ入れ取り合ったそうです。
持ち帰ったコモグサは三つ編み状に編み上げ、門先に一年間ぶらさげておきます。蛇(悪?)が入ってこないようにと伝えられているそうです。
(2013.6.2)(川西町)

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蛇巻き_鍵

藁で作った蛇形の綱の大きな頭を17才の男子が担ぎ、他の少年達が後ろの胴、尻尾を引っ張って互いに引き合いながら村中を練り歩きます。(これは17才の者が少年の仲間から離脱する儀礼と言われています)巡行の後、榎の木に頭を下にして蛇体を上へと巻きつけることから、鍵の蛇巻きは降り龍とんも言われています。すぐ隣の今里の蛇巻きと共に、大和の野神行事として無形文化財に指定されています。



[蛇巻き1_鍵]
本来は17才の少年が担ぐことになっていますが、今では少子化で子供も少なく大人が加勢しておられます。
(2013.6.2)(田原本町)


[[蛇巻き2_鍵]
ドサン箱を担いだ少年が先導します。割竹に挟んだドサン箱には農具のミニチュアが入れられています。新婚、出産、新築など祝いごとのある家に「オメデトウサン」と入りご祝儀を戴いて回ります。
(2013.6.2)(田原本町)


[[蛇巻き3_鍵]

野神塚(ここではハッタさんと言う)でドサン箱を蛇の頭の下敷きに置き、尾をよのみ(榎)に巻き上げます。先をその年の恵方に向けます。隣の今里の蛇は頭が上方で上り龍、こちらは頭が下で下り龍と呼ばれています。
(2013.6.2)(田原本町)


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神馬_丹生川上神社下社

丹生川上神社下社の例祭に神馬献上が昨年に続き行われました。500年ぶりの復活だとか。水神を祀る丹生川上神社と京都の貴船神社で古く行われていたそうです。雨を祈るには黒馬、晴れを祈る時は白馬が献上されていたそうです。神様への願いに馬を奉る歴史が今の絵馬に変化したとのこと。
今年から丹生川上上、中、下三社合同の神馬講が結成されたようで、三社の行事に献上されることになるようです。馬舎は下社に設えられ、入舎式も行われました。



[神馬1_丹生川上神社下社]
今年は白い神馬が神事に合わせ拝殿の前に奉られていました。
(2013.6.1)(下市町)


[神馬2_丹生川上神社下社]
管理上のこともあってか、少し小ぶりの馬でした。黒い馬はポニーの様でした。
(2013.6.1)(下市町)

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