平安時代の『大和物語』を原典とする謡曲『芦刈』より趣向された山。 貧乏がもとで別れた妻が都へ上がって宮仕えをし、乳母となって幸福に暮らしていたが、別れた夫が気にかかり、会いに行くと、男は落ちぶれて刈った芦を口上面白く売って暮らしていた。男は恥じて蔭にかくれて1首詠み、女は返歌と共に衣類を与えたという話である。 御神体は老翁の姿で能衣装に水衣をはおり、懐に中啓、右手に鎌、左手に芦を1本持ち、芦原に立つ姿を表している