芦刈山
戦国時代の天文6年(1537)康運作の墨書銘のある御神体やその御神体衣装として、山鉾最古の重要文化財指定のものをはじめ、古衣装や旧の前掛、胴掛、見送など貴重な染織品を多く所蔵していることで有名です。現在は戦後の日本画で新境地を確立した山口華楊の前掛と見送、豊臣秀吉の陣羽織の図柄を復元した胴掛など、現代の懸装品(けそうひん)を楽しむことのできる山です。

平安時代の『大和物語』を原典とする謡曲『芦刈』より趣向された山。
貧乏がもとで別れた妻が都へ上がって宮仕えをし、乳母となって幸福に暮らしていたが、別れた夫が気にかかり、会いに行くと、男は落ちぶれて刈った芦を口上面白く売って暮らしていた。男は恥じて蔭にかくれて1首詠み、女は返歌と共に衣類を与えたという話である。
御神体は老翁の姿で能衣装に水衣をはおり、懐に中啓、右手に鎌、左手に芦を1本持ち、芦原に立つ姿を表している

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