役行者山
山の上に修行僧の祖といわれる役行者を中心に、一言主神(ひとことぬしのかみ)と葛城神(かつらぎのかみ)の3体の御神体を安置しています。水引は「唐子遊戯図(からこゆうぎず)」綴錦、前掛は牡丹胡蝶文と雲龍文との3枚継ぎです。見送は「金地唐美人遊図(きんじとうびじんゆうず)」綴錦です。角房の飾金具は黒漆塗板に28宿の金具を打った独特なものです。欄縁は雲龍文の透高浮彫の細工が前面にびっしり施されたものでとても緻密なものです。

中央の山洞に役行者、向かって右に葛城神(かつらぎのかみ)、左に鬼形の一言主神(ひとことぬしのかみ)を安置している。
鬼使いの秘術を有する役行者が、山と山との間に石橋を架けることを鬼たちに命じたところ、昼のうちは何もせず、夜だけ工事の物音がするので一向にはかどらない。問い質すと、一言主神に指導してもらっているが、この神は姿が醜いので夜だけしか出てこないのだという。行者は怒って一言主神を葛城の谷へ呪縛したという。
山はこのような伝説に基づいてい作られたといわれている。

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