太子山
聖徳太子を祀る山です。他の山と違い真木に杉を用いており、そこに厨子に入った如意輪観音像を懸けています。前掛は緋羅紗地に中国泰代の阿房宮の刺繍を施したものです。見送は中国清代の婦人官服を使用して作られたものです。特に、地の部分がすべて金糸で刺繍されている豪華なインド刺繍の胴掛と巧緻な細工の欄縁金具や角房掛金具は必見の名品です。

聖徳太子が四天王寺を建立するため、自ら用材を求め山城国に来た時、清水の湧くのを見て浴みする間、念持仏の如意輪観音像の厨子をたらの木に懸けていたら尊像が樹から離れなくなってしまった。そこで太子はここにお堂建立を思い立ち、紫雲たなびく大杉を建材として尊像を納める六角堂を建てた。現在の六角堂頂法寺の由来である。太子山はこの伝説を題材に作られており、この山だけは真木に杉を立てている。御神体は白装束に着た少年時代の聖徳太子をモチーフに作られている。

祇園祭トップ 山鉾巡行順 11番(白楽天山へ)