近撮_2011.5
このページには最近作を月ごとに撮影順に区分なしで掲示し、
掲載後に順次、「風景」「行事・祭」「花ごよみ」「桜」「鹿」などに区分して掲示します。
(取り急ぎにつき、ラージサイズにならないもの、コメントの無いものもありますが順次追加します)
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うちわ撒き_唐招提寺

唐招提寺中興の祖、覚盛(かくじょう)上人の命日法要の梵網会(ぼんもうえ)の日。750余年の昔、上人が弟子を前に講義していると、蚊が飛んできて上人の頬に止まった。弟子がその蚊をたたき落とそうとしたところ、上人は「血を与えるのも布施の行だ」と殺すのをやめさせ、そっと払えばよいと言われたそうな。教えを受けた法華寺の尼僧たちがその遺徳を偲んでうちわを供えるようになった。その謂われのもと、団扇を鼓堂から蒔かれます。授かると諸願かなわぬことなしと言われています。


[団扇撒き_梵網会_唐招提寺]

報道関係者が大勢上がられますので、とてもとても撮りにくうございます。やむなくこのように撮らせていただきました。危険防止からといういことで、団扇をいただく参拝者も先着100人様、他の参拝客数百人は遠まきから見せていただくだけ。拾った方から追い出されますので、取り合ういうようなものでもありません。う〜ん、う〜ん、です。
(2011.5.19)(奈良市)

(2007年のうちわ撒き)

[うちわ撒き_梵網会_唐招提寺]

(2007.5.19)(奈良市)

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練供養会式

当麻寺の春の大祭(正しくは聖衆来迎練供養会式)で、中将姫の現身往生を再現する行事。蓮糸を染めて曼陀羅を織ったといわれる中将姫を西方浄土から迎えに来る様子を現します。雅楽や読経が流れ、西日が差すなか、本堂を西方極楽浄土、裟婆堂を人間界に見たて、その間にかけた来迎橋を金蓮台に乗せた中将法尼を持つ観音菩薩を先頭に、二十五菩薩が練ります。1000年を越える伝統を持つこの行事は、各地で行われる練供養(ねりくよう)の発祥と言われています。


[練供養会式_当麻寺]

読経の中、娑婆堂で取り出された中将法尼を金蓮台に遷し、観音菩薩が持ち、勢至菩薩は中将法尼のお顔や姿を優しく撫でるような所作をされます。
(2011.5.14)(葛城市)


[中将法尼像_練供養会式_当麻寺]

(2011.5.14)(葛城市)


[観音菩薩_練供養会式_当麻寺]

(2011.5.14)(葛城市)


[勢至菩薩_練供養会式_当麻寺]

(2011.5.14)(葛城市)

2010年のと合わせて御覧下さい
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傘堂祈願

二上山の麓の染野に建つ傘堂で石光寺住職による法要が行われ、近郷から年配の女性を中心に多くの方が祈願に来られます。下の世話にならずに楽に往生できるようにとのぽっくり信仰で、女性は朱印をいただいた腰巻き(最近はハンカチも多い)をつけて傘堂の芯柱に体をつけて三周しながら祈願されます。この祈願は5年間続けると満願成就すると言われています。この傘堂は大和郡山藩主だった本多正勝の菩提を弔うための位牌堂として延宝二年(1674年)に建てられたもので県指定有形文化材。一説には左甚五郎作とも伝わっている。


[傘堂祈願1_染野]

(2011.5.14)(葛城市)


[傘堂祈願2_染野]

(2011.5.14)(葛城市)

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田植えの祭り

奈良の農家では豊作を願う(感謝する)行事が多く行われています。田植えの頃には、冬に行われるオンダ祭やオコナイ行事で祈祷された松苗や祈祷札などを田んぼに祀られます。苗代作りの時には水口(田へ引く水の入口)のところに松苗にお花を添えたものを祀られます。田植え始めの時にはサナブリと言われる祀りも行われます。サナブリの時には畦にお供えを置かれたりもします。もともと各家ごとの祀りで特に祭事めいたこともありません。最近はなさるところも少なくなり、なさっていても簡略化されているようです。


[水口祭_新泉]

(2011.5.10)(天理市)


[水口祭_野依]

(2011.5.10)(宇陀市)

(2月のおんだ祭より--各地のおんだ祭では松などで稲苗を模したものを祀られることが多い)

[お田植祭_楢神社]
(2011.2.17)(天理市)


[さびらき_小夫]

(2011.5.8)(桜井市)

(2月のおんだ祭で花カズラをいただいて帰られるところ)

[花カズラ1_御田祭_小夫天神社]
オンダ祭で供えられたワラと榊で作られた花カズラをいただいて帰られます。豊年を願ったもので、田植えの頃に畦に立てられます。
(2011.2.13)(桜井市)

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汁かけ祭_蛇穴

蛇穴(さらぎ)の野口神社の祭。葛城地方は役行者に縁が深く、まつわる伝説が数多くあります。この祭りも、役行者に恋した娘が蛇身に化けて後を追い、それを知った村人たちが驚き汁をかけて退治したという故事にちなんでいるそうです。古い祭りにしては、竹筒で作った赤い目、紙の赤い舌は漫画チックでこっけいでもあります。


[お渡り1_汁かけ祭_蛇穴]

龍のご神体と蛇綱の頭部を頭屋で祀られた後、早朝に頭屋さんのお家から野口神社へ太鼓を叩いてお渡りが行われます。
(2011.5.5)(御所市)


[お渡り2_汁かけ祭_蛇穴]

ご神体の龍を頭に載せて。
(2011.5.5)(御所市)


[蛇綱作り1_汁かけ祭_蛇穴]

野口神社で蛇を仕上げていきます。子供達にとっても祭りは楽しいもので、はしゃいでいます。
(2011.5.5)(御所市)


[蛇綱作り2_汁かけ祭_蛇穴]

(2011.5.5)(御所市)


[汁かけ_汁かけ祭_蛇穴]

朝から3斗3升3合の豆でみそ汁をこしらえ祭礼の後、神主によって藁で作った蛇や参詣者に向かって、そのみそ汁をぶっかけ、邪気を払います。
(2011.5.5)(御所市)

この後、村中を蛇を担いだり引きずったりしながら回り家々の門で厄除けのお祓いをして回ります。

(2005年の汁かけ祭りより)

[蛇綱ひき_汁かけ祭_蛇穴]

(2005.5.5)(御所市)

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一本木のおんだ_新泉

新泉の「一本木のオンダ」は子供中心の行事、行われる時期、一本木、ムカデなど野神祭の要素も多く、オンダ祭と野神祭が合体されたものではないかとも思われます。
大和神社のそばの素盞鳴神社で行われますが素盞鳴神社を村では「一本木さん」呼ばれ親しまれています。(太平洋戦争末期に奈良に軍用の柳本飛行場が作られましたが、その時に元あった大きな一本木のあった塚から現在の場所に祠が移された歴史があります。今の神社には一本木はありませんが、村では一本木さんと親しまれている所以です。)


[お渡り_一本木のおんだ]

新泉の村から麦藁で作られた牛、馬、ムカデ、唐鋤(カラスキ)、馬鍬(マンガ)をもって一本木さんまで向かいます。
(2011.5.3)(天理市)


[おんだ1_一本木のおんだ]

麦藁で作られた、牛と馬とムカデが使われます。土が盛られた小さな田を麦藁の牛により唐鋤、馬鍬を使って農耕の所作を行います。子供が中心の行事ですが今では子供も少なくなり、やむなく大人も手伝っておられます。
(2011.5.3)(天理市)


[おんだ2_一本木のおんだ]

神妙に玉串奉奠をする子供たち。神前に置かれているのは麦藁で作られた「牛」「馬」「むかで」。
(2011.5.3)(天理市)

(2009年の一本木のおんだより)

[ナオライ_一本木のオンダ]
祭りを終えて、トーヤさんのお家で子供への慰労ともてなしの「ナオライ(直会)」が神官と子供だけで行われます。お膳も伝統的な物。昔は座敷が子供であふれていたそうです。
(2009.5.3)(天理市)

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玄奘三藏会_薬師寺


[万燈供養_玄奘三藏会_薬師寺]

(2011.5.5)(奈良市)


[伎楽隊行列_玄奘三藏会_薬師寺]

(2011.5.5)(奈良市)

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久米会式_久米寺

春の農繁期の前に久米寺で通称「久米レンゾ」(久米会式)が行われます。奈良盆地の農村地域では春の一日を農休みとし、嫁や仕事で親元から離れた家族も戻り、村あげて春の一日を寺社などで祭りをしたり食事会をするなど楽しむ風習があった。これを「レンゾ」と呼んでいた。


[練供養_久米会式_久米寺]

地蔵菩薩を先頭に金色の面に金襴の装束の二十五菩薩が厳かな来迎和讃のもと、宿所から本堂に架けられた掛橋の上を渡り、本尊の薬師如来の前に進まれます。この掛橋は現世と浄土を結ぶ来迎橋に見立てられています。練供養会式、来迎会などとも呼ばれ、当麻寺など全国のいくつかの寺院でも行われています。
(2011.5.3)(橿原市)


[稚児行列_久米会式_久米寺]

二十五菩薩の練供養に続きお稚児さんの行列もあります。
(2011.5.3)(橿原市)


[大般若経転読_久米会式_久米寺]

大般若波羅蜜多経は600巻余からなり、大乗仏教の基礎的教義を集大成したもの。膨大な全巻を読誦することは大変なことでもあり、複数の僧侶が経典をパラパラと開きながらその一部を流し読みされるのを転読と言われます。多くの寺院でも会式の時に行われています。
(2011.5.3)(橿原市)

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献氷祭_氷室神社

その昔、氷は貴重で奈良の地にも何カ所かに氷室が設けられていた。奈良朝の時代(1300年前)から献氷祭が行われていたと伝わります。宮中では今も氷の節会・氷室の節会があるそうです。氷室神社での献氷祭は曲折あり中断もあるなかで昭和になって、全国各地から製氷・販売業者が参列し業績成就を祈願する祭りとして復活されたものだそうです。


[氷柱1_献氷祭_氷室神社]

海の幸を代表して鯛、里の幸を代表して鯉を氷柱に封じ込め献上されます。本殿前の舞殿では氷室神社に縁の深い舞楽奉納などの神賑わい行事が行われます。
(2011.5.1)(奈良市)


[氷柱2_献氷祭_氷室神社]

今年はせんと君の氷柱もありました。
(2011.5.1)(奈良市)

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[牡丹_長谷寺]

(2011.5.10)(桜井市)


[山吹_長谷寺]

(2011.5.6)(桜井市)


[牡丹・つつじ_当麻寺]

(2011.5.7)(葛城市)


[ふじ_春日大社]

(2011.5.8)(奈良市)


[しゃくなげ1_室生寺]

(2011.5.10)(宇陀市)


[しゃくなげ2_室生寺]

(2011.5.10)(宇陀市)


[ハナズオウ_室生寺]

(2011.5.10)(宇陀市)


[新緑_室生寺]

(2011.5.10)(宇陀市)


[銀竜草_大神神社]

(2011.5.10)(桜井市)


[スズラン_吐山]

奈良県にもスズランの咲くところがあります。ここ都祁から室生あたりは寒地性植物のスズランが自生する南限地で天然記念物に指定されています。特にこの吐山には群落地があります。訪れた日は雨でしたが、可憐な花に水を含んでみずみずしい姿を見せてくれました。園芸種のようには目立たず葉陰に咲きます。これで7分咲きぐらいでしょうか。
(2011.5.22)(奈良市都祁地区)


[つつじ_葛城山]

(2011.5.20)(葛城市)


[つつじ_鳥見山]

(2011.5.18)(宇陀市)


[オオヤマレンゲ_当麻寺]

オオヤマレンゲは高山に咲き、その高貴で清楚な花は天女花とも呼ばれています。当麻寺の護念院でも見られます。雨の中静かに咲いていました。ただ多分低地でも咲くように改良された品種(ウケザキオオヤマレンゲ)ではないかと推測しますが。
(2011.5.23)(葛城市)

(2007年に和佐又山で見たオオヤマレンゲ)

[オオヤマレンゲ_和佐又山]
大山蓮華と書きますが、高山に咲く蓮華状の花という意味でしょうが、天女花とも書かれるように、深山で、ほのかな香りと大きい(6〜8センチ)わりにつつましく下向き加減に咲く様は高貴な感じさえもするものです。高山の山深いところに植生しますが、全国的にも大変少なくなっているようです。これは和佐又山のものですが、このあたりにも昔はそこそこあったそうです。今では大峯山系の何カ所かと、弥山〜八経岳あたりに保護されながら咲いており、この花に会うためだけに4時間以上もかけて登られ方もおられるとか。
(2007.7.5)(上北山村)

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